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「前ノリ」「後ノリ」とは?

ウメです。

クリックというものについて、さらに掘り下げて話をしてみたいと思います。

前回は、クリックに対して「ジャストで合わせる」トレーニング法をご紹介しました。とにかく最初のうちは、クリック音に忠実に叩く事だけに注力して、まるで自分の体がメトロノームになったような感じで(笑)取り組むのが良いと思います。これによって、ブレイクで無音になったような時でも、自分の中のテンポを信じる事ができ、リズム・キープできるようになるわけです。とにかく初めはジャスト命で!

しかし、ここまで話をしてきて矛盾するようですが、クリックにジャストで「合わせ続ける」のは、ドラマーにとって実はかなり難しい事なのです…(何じゃそりゃ)。完全にジャストに叩くと、クリック音が完全に消えて、自分のドラムの音だけが聴こえるようになります。この状態が続くと、ドラマーはリズムを取りづらくなり、徐々にテンポがズレていってしまうのです。

要は自分では完全ジャストのつもりが、実際には微妙に「前ノリ」か「後ノリ」になっているという事です。

リズムの取り方に関してはとても奥が深く、簡単には論じ切れない部分ではあるのですが…。大まかに言うと、クリック音よりも若干(ミクロです)、前に入るか後ろに入るかによって、ノリが変わってくるというものです。前であれば「ツッこむ」、後であれば「タメる」というのが、適当な言葉でしょうか?

これは、若かりし頃の私がそうだったように(汗)、「走る」「モタる」といったものとは全く異なります。例えば、ずっと前ノリで合わせていたのに、途中で急に後ノリに変わったとしたら、その瞬間こそが「モタった」となるのです。これとは逆に、後ノリ傾向の人が前ノリ気味になった時に、「走った」となるわけです。浮気はいけません。前ノリをキープするからこそ、「ツッこんだ」疾走感が出る。後ノリを貫くからこそ、それが味のある「タメ」となる。こうして見ると、ノリとは絶対的なものではなく、相対的なものである事が分かります。「前ノリ派の人」「後ノリ派の人」、聴く人の好みによってもノリの感じ方が違ってくるのがまた、音楽の面白い所ですね。

ドラマーも、タイプによって「前ノリ傾向」か「後ノリ傾向」に分かれるそうですが、楽曲やシチュエーション次第で、意識的にコントロールしてみるのも、リズムを彩る上で有効なテクニックですね。

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